電気がつかない! 原因の調べ方と対処法

昨日まではついていた電気がつかない、あるいは、ついていた電気がいきなり消えるということが起こります。このようなときは、慌てずに原因を調べるようにしましょう。原因がわかれば、その原因に応じた対処をすることができます。ただし、原因はひとつとは限りません。この記事で、電気がつかないときの原因とその調べ方、対処法についてお伝えします。

  1. 電気がつかない場合の原因の調べ方
  2. 付近一帯の電気がついていない場合の対処法
  3. 家中の電気がつかない場合の対処法
  4. 家の中の一部だけの電気がつかない場合の対処法

電気がつかない場合の原因の調べ方

電気がつかないときは、状況の確認から始めましょう。それにより、原因の見当をつけることができます。

まず家の中です。つかないのは、家の中の特定の箇所だけなのか、それとも全部なのかを確認してください。全部の電気がつかない場合は、外の様子を見てみましょう。よその家も電気が消えているか、よそはついているのに自分の家だけが電気がついていないのかを確認します。

家の中の特定の箇所だけ電気がつかない、あるいは、全部つかないけれど周辺は電気がついているのであれば、自分の家のどこかに原因があると考えられます。
自分の家だけでなく、周辺も電気が消えている場合は、電力会社の設備など、自分の家以外に原因がある可能性が大きいと考えてよいでしょう。

付近一帯の電気がついていない場合の対処法

付近一帯の電気がついていない場合は、停電が発生していると考えられます。
停電の主な原因は、ふたつあります。ひとつは、周辺で電線や電柱の設置工事などがあり、安全確保のため意図的に電気を止めているケースです。もうひとつは、地震や落雷などの自然災害、火事や車両衝突といった事故による電力会社の設備の破損、鳥が電線や電柱に巣をつくることによる電力供給遮断など、不足の事態により停電してしまうケースです。

前者の場合は、回覧板やチラシなどで、事前に工事日程と停電する時間帯が告知されます。マンションやアパートに住んでいる場合は、掲示板に張り紙をして告知することも多いようです。まずは、そういった告知がされていないかを確認してみましょう。特に告知が見当たらない場合でも、外に出てみると、工事をしているかどうかがわかります。工事により停電しているのであれば、工事が終了すれば電気はつくようになるので、それまで待ちましょう。

特に工事が行われていない場合は、電力の供給元に原因がある可能性が大きくなります。落雷や地震が原因であればある程度の見当がつきますが、変電所近くで火災などの事故が起きた場合は、状況が把握しにくくなります。電力会社に問い合わせるか、HPなどで確認をしてみましょう。供給元が原因で停電が起きている場合、電力会社はHPでも停電情報を出しています。電話をかけてみてもよいのですが、問い合わせが集中するとつながりにくくなってしまうことも…。可能であればHPを閲覧したほうが、早く状況が把握できるはずです。

状況が把握できたら、その状況に合わせて対処します。すぐに復旧しそうな場合は復旧を待ち、時間がかかりそうなら、懐中電灯やロ-ソクなどを利用して、しのぎましょう。

家中の電気がつかない場合の対処法

家中の電気が消えていつまでもつかない場合は、アンペアブレーカーが落ちている可能性があります。契約しているアンペア数を超えて電気を使うと、自動的にブレーカーが落ちる仕組みになっているからです。

ブレーカーを確認し、メインブレーカーが落ちている場合は、スイッチを上げることで電気がつくようになります。このとき、上げてしばらくして再び電気が消えてしまう場合は、電気を使いすぎている可能性が高いです。テレビ、電気調理器、エアコンなどをチェックして、電気の使用量を減らしましょう。

ブレーカーのスイッチは入っているのに漏電遮断器のスイッチが切れている場合は、家のどこかで漏電が起きている恐れがあります。漏電は、電力会社や電気工事会社でないと対処できません。連絡をとって点検してもらいましょう。ブレーカーにも漏電遮断器にも異常が見られず、それでも電気がつかないという場合も、点検を依頼してください。

家の中の一部だけの電気がつかない場合の対処法

ブレーカーを確認すると、一部のスイッチだけが切れていることがあります。原因は、そのスイッチがつながっている部屋で電気を使い過ぎたこと。部屋の電気の使用量を減らしてからスイッチを入れれば元に戻ります。

ブレーカーに問題がない場合は、電球や蛍光灯、グロースターター(蛍光灯を点灯させるための放電ランプ)が寿命を迎えていて交換が必要かもしれません。点灯と消灯の操作をリモコンでしている場合は、リモコンの電池が切れているために、電気がつかない可能性もあります。思い当たるところから新しいものと交換して、つくかどうか試してみましょう。

これらの方法を試してみても、電気がつかないことがあるかもしれません。その場合は、室内配線などに不具合が生じている可能性もありますので、電力会社や照明器具のメーカーに問い合わせをしましょう。電気器具そのものに接触不良などの不具合が生じていることも考えられます。

電気がつかない原因は、さまざまです。まずは家の中の状況、周囲の状況を確認し、落ち着いて原因を見極めましょう。その上で、原因に合わせて対処をするようにします。多くの場合はそれで解決できますが、時には、どこにも原因が見つからないということもあるかもしれません。その場合は、安全のためにも、電力会社や照明器具メーカーに連絡をして対処してもらうことが大切です。

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