パワーコンディショナーの仕組みや役割を詳しく解説

「パワーコンディショナー」は、太陽光発電システムにおいて特に重要な役割を持っている装置です。住宅の屋根などに設置されている太陽光パネルと比べると目立たない存在ですが、パワーコンディショナーがなければせっかく発電した電力も家庭で使用することはできません。太陽光発電システムにとって欠かせない存在だからこそ、その仕組みや役割について知っておきましょう。

  1. パワーコンディショナーの仕組み
  2. パワーコンディショナーの役割
  3. パワーコンディショナーの自立運転機能

パワーコンディショナーの仕組み

私たちは普段、電力会社から送電されてくる「交流電力」という電気を使って家電製品などを利用しています。一方、太陽光発電システムが太陽の光によって作り出す電気は「直流電力」のため、そのままでは家庭で使うことができません。そこで活躍するのが、パワーコンディショナー(パワコン)と呼ばれるシステムです。太陽光パネルが作り出した直流電流がパワーコンディショナーによって交流電力に変換されることで、家庭でも使用することができようになります。

太陽光パネルが作り出した直流電力がパワーコンディショナーによって交流電力に変換される時、発電した全てが変換されるわけではなく、少量のエネルギーロスが発生します。一般的なパワーコンディショナーでは変換効率は95%前後といわれていて、この数値が高ければ高いほど発電したエネルギーを有効に活用しているということになります。つまり、パワーコンディショナーの性能は変換効率によって決まるといっても過言ではないわけです。

パワーコンディショナーの役割

パワーコンディショナーは太陽光発電には欠かせない重要なシステムの一つです。ここでは、発電以外にパワーコンディショナーがどのような役割を担っているのか、詳しく見ていきましょう。

直流から交流への変換

私たちが普段使っている電気は交流ですが、太陽光パネルが太陽の光を受けて作り出す電気は直流のためそのままでは家庭の電化製品で使用することはできません。この直流から交流への変換を行うのが、パワーコンディショナーの最も大きな役割です。そして、その際の変換効率が高ければ高いほど、太陽光発電で作り出した電気を効率よく使えているという意味になります。

発電量の調整

住宅の屋根などに搭載されている太陽光パネルが発電するのは、電流と電圧が一定の組み合わせになっている時だけです。太陽光発電は設置条件や日照時間、天候などによって発電量が大きく左右されてしまうとうデメリットがありますが、これは曇りの日には太陽光パネルで発電される電力の、電流と電圧の変動が大きくなってしまい、安定した発電が行われないのが原因です。

こうした問題を解決するのが、パワーコンディショナーに搭載されているMPPT(最大電力点追従制御)という機能になります。このMPPTと呼ばれる機能には、発電量が最大になる電圧と電力の組み合わせを自動で見つけ出す働きがあり、その結果どのような天候時であっても電力を安定供給することができるのです。

電圧や周波数の監視(必要に応じて遮断・切り替え)

系統連系保護機能もパワーコンディショナーの大切な役割の一つです。系統連系とは、電力会社から電気を買ったり、太陽光発電で余った電気を余剰電力として売電したりする際に、電力系統と連携させるための仕組みです。周波数の上昇や低下を検出したり、過電圧・電圧不足、系統電力の停電などを検出したりして、太陽光発電設備を電力会社の電力と切り離すなどの機能があります。

電力会社が供給する電力は、周波数・電圧などを一定の品質に保っていますが、電線によって自宅と外の電線をつないでいるため、トラブルが発生してしまうと近隣の住宅にも影響が出てしまう可能性があります。これを防ぐための機能が系統連系保護機能です。

周波数の上昇・低下の検出のほか、過電圧や電圧不足、系統電力の停電を検出し太陽光発電システムを電気系統から切り離すなどを行います。これらの機能は、系統電圧の上昇を抑制し事故を防ぐためのものです。パワーコンディショナーは異常を認めると出力を遮断し、自宅の家電製品や電気系統を守ってくれるのです。

パワーコンディショナーの自立運転機能

太陽光発電の大きな魅力の一つが、自然災害などによる停電時でも電気が使えるということ。それを可能にしているのが、パワーコンディショナーの「自立律運転機能」です。自立律運転機能の細かな性能はメーカーによっても異なりますが、一般的な自立運転機能付きのパワーコンディショナーは、停電時に自立運転用のコンセントに使用したい家電をつなぐことで1500W程度までなら電力を使うことができます。

一方、自立運転機能がついていないパワーコンディショナーはせっかく発電をしていても、溜めた電気を使うことはできません。自立運転機能付きのパワーコンディショナーの方が割高ですが、自然災害が多発する日本においては重要な機能の一つだといえるでしょう。

今後の太陽光発電システムの活用のためにも、上記でご紹介した内容を参考にしてパワーコンディショナーについての正しい知識を身につけましょう。パワーコンディショナーの選び方については、以下を参考にしてください。

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