単機能型とは何が違う? ハイブリッド型の蓄電池とは

大型台風の直撃による大規模停電が多数発生している近年では、停電時でも電力を確保することができる家庭用蓄電池のニーズが急速に高まっています。そこで今回は、次世代の蓄電池として注目されている「ハイブリッド型蓄電池」について、単機能型との違いやメリットとデメリットを詳しく解説していきます。

  1. ハイブリッド型蓄電池とは
  2. ハイブリッド型蓄電池と一般的な単機能型蓄電池の違い
  3. ハイブリッド蓄電池のメリット
  4. ハイブリッド蓄電池のデメリット

ハイブリッド型蓄電池とは

地震や台風などの自然災害が多発する近年、急速にその需要が高まっている「家庭用蓄電池」。その名の通り、発電や売電した電力を蓄えたり使ったりすることができる装置のことで、自然災害による大規模停電が発生した場合の非常用電源として注目されています。

家庭用蓄電池は太陽光発電システムと併せて導入することが一般的ですが、太陽光発電システムで作られる電力というのは直流電気のため、そのままでは家庭で使用することができません。

そこで、パワーコンディショナーと呼ばれる機器を設置することによって、直流電気を家庭でも使用可能な交流電気に変換する必要があるわけです。同様に蓄電池に貯めた電力もまた、直流電気から交流電気に変換しなくてはいけません。

そのため、従来の蓄電池では太陽光発電システムと蓄電池のそれぞれにパワーコンディショナーが必要でした。この2台のパワーコンディショナーを1台にまとめたものが「ハイブリッド蓄電池」というわけです。

ハイブリッド型蓄電池と一般的な単機能型蓄電池の違い

ハイブリッド蓄電池と一般的な単機能型蓄電池の最も大きな違いは変換効率です。上記でもご紹介した通り、太陽光発電システムによって作られた電気というのは「直流」で、家庭で使われている電気は「交流」と種類が異なるため、発電した電力をそのまま家庭のコンセントで使うということはできません。

そこで、パワーコンディショナー(パワコン)と呼ばれる機器によって、直流電力を交流電力に変換して、家庭で使えるようにするのです。一方、蓄電池は太陽光発電システムで発電した電力を蓄えているためその種類は「直流」で、家庭で使用するためにはパワーコンディショナーによって交流に変換する必要があります。つまり、従来の単機能型蓄電池では、太陽光発電と蓄電池のそれぞれの設備にパワーコンディショナーを設置しなくてはいけませんでした。

ところが、電力というのは直流から交流に変換する際にロスが発生するという特徴があるため、2台のパワーコンディショナーを使用する従来の方法では、無駄になる電力が多いというデメリットがありました。この問題を解決するために登場したのが、2台のパワーコンディショナーを1台にまとめた蓄電池「ハイブリッド型蓄電池」です。パワーコンディショナーを1台にすることによって、従来の単機能型蓄電池と比べて、変換効率を向上することができます。

尚、次世代の蓄電システムとして注目されている「スマートスターL」は単機能型ではありますが、電源につながっていないときでもパワーコンディショナーに電気を供給することができるハイブリッド型蓄電池の機能も備えているのが特徴です。余剰電力がある場合は、最大3KVAまでスマートスターLに蓄電することが可能で、さらに停電時には自動的に蓄電池に貯めた電気の放電を開始するため、災害時の備えとしても安心です。

ハイブリッド蓄電池のメリット

ハイブリッド蓄電池にはどのようなメリットがあるのか、詳しく見ていきましょう。

発電効率が良い

パワーコンディショナーが1台しかないハイブリッド蓄電池は、太陽光パネルが発電した直流電気を直接貯めることができるため、直流で交流を変換するたびにロスが生じるという従来の蓄電池のデメリットを補うことができます。パワーコンディショナーを1台にすることで変換ロスを減らし、安定した電力供給ができ、発電効率が良いのが大きなメリットのひとつだといえるでしょう。

蓄電池の動作を細かく設定できる

次世代の蓄電池として注目されているハイブリッド蓄電池には複数のモードが用意されているため動作を細かく設定でき、家庭ごとのニーズに併せた運転が可能です。例えば、買電量を減らして自宅で発電した電力でできる限りカバーしたいという方や、災害時に備えて蓄電池の残量を常に十分に保ちたいという方など、利用者のニーズに合った使い方ができます。

充電しながら電気を供給できる

ハイブリッド蓄電池は、太陽光パネルで発電した電気を家庭用電気に変換して使用している時であっても、同時に蓄電をすることが可能です。そのため、停電時であっても昼間に発電した電力を家庭で使用しながら、余剰電力を蓄電池に充電することができます。

ハイブリッド蓄電池のデメリット

次世代の蓄電池として需要が増えているハイブリッド蓄電池ですが、既に太陽光発電システムを導入していてパワコンが設置されている場合には、太陽光発電設備との相性を考慮する必要があります。メーカーによっては、ハイブリッド蓄電池を設置することによって保証が外れてしまう場合もあるため、注意しましょう。

ハイブリッド蓄電池は発電効率の良さなどメリットがある一方で、デメリットもあるため導入を検討する際には注意しましょう。家庭用蓄電池の導入をご検討の際には、単機能型でありながらハイブリッド蓄電池の機能も備えている「スマートスターL」がお薦めです。

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