2020-01-04

太陽光発電で起こりやすいトラブルとその回避方法

# 太陽光発電の基礎知識

太陽光発電は一度設置したら簡単に撤去したり、新しいものに設置しなおしたりというわけにはいきません。導入後に「こんなはずじゃなかった。。。」と後悔することがないように、設置の際には契約時から稼働後までに起こりやすいトラブルなどの事例を知り、あらかじめ対策を立てておくことが大切です。
今回は、太陽光発電の契約時、導入時、稼働後に起こり得るトラブルとその回避方法について詳しく解説していきます。

太陽光発電で起こりやすいトラブル【契約時】

太陽光発電システムを契約する際には、以下のようなトラブルが起こりやすいとされています。契約内容をしっかりと確認するようにしましょう。

相場以上の金額で契約してしまう

太陽光発電システムはメーカーや施工業者によっても設置費用に多少の差はありますが、基本的には相場というものはある程度決まっています。複数の業者に見積もりを取るなどして、適正な価格かどうかを判断することが大切です。

発電量予測(シミュレーション)の水増し

太陽光発電を設置することでどの程度の電力を作れるのかといった発電量予測や、設置によって得られる経済メリットなどのシミュレーションを水増しする悪質な業者も残念ながら存在します。相手が提示するシミュレーションを鵜呑みにしてしまうと、設置後に思ったような費用対効果が得られない可能性があります。

虚偽の説明を受ける

太陽光発電の導入を相談したところ、他の商品の購入を勧められたり、補助金支援制度を受けるためには他の機器とセットで導入しなければいけないなどの説明をされたりするトラブルも実際に発生しています。事前にご自身で補助金の要件等の情報を調べておいた方が安心です。

太陽光発電で起こりやすいトラブル【導入時】

太陽光発電システムを導入する際のトラブルには、以下のようなものが多いとされています。

施工ミス

太陽光パネルが屋根にしっかりと固定できていなかったり、品質の悪い製品を設置されたりといった施行ミスや杜撰な工事をされてしまうケースもあります。施工業者の技術的な未熟さが大きく影響する部分ですので、事前に施行実績や販売実績などをきちんと調べたり、口コミ情報などをチェックしたりすることも大切です。

工事が中断される

太陽光発電の設置工事を着工したものの、業者の都合で工事が中断されたり、工事期間が大幅にずれ込んだりしてしまうというトラブルもあります。工事が長引いてしまうと、部材が傷み、屋根の雨漏り被害を引き起こしてしまうこともあります。

雨漏り

太陽光発電を設置するためには、屋根に固定用の穴を開けてパネルを設置します。その際に、防水用のカバーをかけるなどの対策がきちんとされていなと、屋根の防水性が侵されて雨漏りなどの原因となってしまうことも。施行実績がある業者を選ぶことはもちろん、工事によって生じたトラブルに対する保証の内容などもあらかじめきちんと確認しておきましょう。

太陽光発電で起こりやすいトラブル【稼働後】

太陽光発電システムを稼働しはじめてから、以下のようなトラブルが起こってしまうこともあります。

ホットスポットの発熱

太陽光発電システムを稼働後に、太陽光パネルの上に落ち葉がたまったり、鳥の糞などの汚れがこびりついてしまったりすることで、太陽光パネルの一部が長期間にわたって影になると、太陽光パネルが局所的に発熱するホットスポットが発生して、太陽光パネルが破損してしまうこともあります。

ご近所からの苦情

太陽光パネルの設置角度によっては、パネルの反射光が隣近所の窓から室内に入り込んでしまってご近所トラブルの原因となってしまうころもあります。特に、北側の屋根にパネルを設置したり、急傾斜の屋根にパネルを設置したりする場合に発生しやすいため注意が必要です。また、太陽光発電に不可欠な設備であるパワーコンディショナーはメーカーによっても作動時の音の大きさが異なります。基本的にはそれほど大きな音ではありませんが、人によっては気になってしまうことも。隣家と密集している住宅街で太陽光発電システムを導入する場合には、パワコンの設置場所を慎重に検討することも大切です。

荷重

積雪や強風などで大きな荷重がかかってしまうと、太陽光パネルや架台が破損してしまうこともあります。特に近年では、災害急の大雪や大雨が降ったり、大型の台風が多発したりしているため、注意が必要です。

トラブルの回避方法

太陽光発電システムを導入することによって考えられるさまざまなトラブルを回避するためには、信頼できる業者に依頼をするということが重要なポイントです。複数の業者から見積もりを取ることや、施行保証や災害保証、製品保証などの有無、または適用範囲や保証期間、メンテナンス対応などについても必ず事前に業者には確認しておきましょう。

太陽光発電のトラブルを回避するためにも、導入前にある程度の知識を持っておくことが大切です。また、設置をする場合には信頼できて、メンテナンスなどの相談にも対応してくれる業者に依頼すると安心です。